This is a

 慌ただしく声を荒げながら僕たちは仕事に打ち込んでいる。そんな秋冷。ジャケットも羽織らず、ワイシャス姿で歩き回る。時折君を見つめたりして、大小さまざまなディスプレイを前にしながら、僕の脳裏は明後日の方向へと思いを巡らせる。

 僕の好みのタイプは芯が強くて、しっかりとした自分を持っている。どんな環境でも物怖じせずに出し切ることが出来て、ブレない。そんな感じ。脳裏にそんなシルエットを思い浮かべながらも、僕は書類にミミズを走らせる。

 子供の頃から僕は物をなくしてしまうタイプだった。消しゴムは落とすし、鉛筆はポキポキだった。教室にある自動鉛筆削り機(そんな名前なのか?)で鉛筆を削るのは気持ちよくて、それをする時間だけは好きだった。

 人生において生涯を共にしたいと思ったのは、これが初めてのことなのかもしれない。その出会いは衝撃的で、僕の心を完全に魅了した。と言っても初対面ですぐに惚れこんだわけではないのだ。会うたびに、君のことを知るたびに、心が奪われたと言えばいいのだろうか。

 僕は今日、初めての体験をした。人生で、初めて、僕と君の最後を迎えた。君は最後まで僕に気を使ってくれていた。僕は力強くノックして答えた。

 最後の瞬間。もう限界を迎えた君。力なく、倒れた。

 

僕は今日、初めての体験をした。人生で、初めて、ボールペンを最後まで使い切った。

そんな僕が初めて使い切るほど愛用したボールペンは

三菱鉛筆、ジェットストリーム

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